夜明け前から

年中アイスコーヒー

新しい夜、新しい朝

結局2ヶ月くらいここに書くこともなく、いやあったにしてもそれを纏める気概と技量も不足していて、気が付けば今年も終わる。1年という時間は、どんな年だとしても短かったなぁと思えるものだが、その途中途中では特に短いと感じるわけでもない。多分、この際になってようやく初めて、今年も短かったなと感じるのだろう。

 

そして、そんな年の瀬の空気感が好きだ。世間の殆どが浮き立ち、怠惰と忙しなさの間で、今年はああだったこうだったと振り返る。僕もまた例によってその1人なのだ。

 

非常に安定した1年だったと、思う。

安定していったと言うほうが正しいかもしれないが、退職と転職がいっぺんに行われた前年と比べれば、それは間違いなく安定したと言える。

 

それは生活そのものでもあり、身体の健康でもあり、さらに精神的なものでもあるのだけれど、とにかく喜ばしいことに毎日を「ちゃんと」過ごすことができている。

 

この1年に対して、何かテーマを与えるのであれば、それは「再調整」だと思っていた。流れを外れた人生を戻すために、ゆるやかに安定の軌道に乗るような感覚でいたけれど、改めて思うとそういうものではなかった気がする。

 

あの陰鬱とした、濁流の中で佇むような生活が一変したことは事実だ。ただ、大きな流れの中で見ればそれは戻ったのではなく、そう進んだということである。

手に入れたのは安定した生活だけでなく、様々な知識であったり、自分が大切にしているものに気付くことができたりと数え切れないけれど、意味がある流れだったのだと思う。

 

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悟りなのか逃げなのか、人によって捉え方は違うけど、這い出て来て初めて見えたものがあるのであれば、そしてそれを手放したくないと強く思えるのなら、あの経験もきっと意味のあるものだったのだろう。と思わせてくれるのだから、1年の節目は便利なものである。

 

 

来年はどんな年になるだろう。結局明日になっても、1年という時間ははるか昔、権力者が勝手に決めただけのもので、変化を感じるのは人の心だけだ。それは見ないふりをして節目に乗っかり、テーマを設けるなら何だろうかと考える。

 

この1年が安定であるならば、それを続けていくことと、生まれた余裕を新しいものに還元していきたいと思う。継続と挑戦、ありきたりだが、難しことでもある。

ネットを漁っていると、世界で初めて小惑星から物質を持ち帰った「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」が2014年に打ち上げられ、さらなる調査へと、大きな宇宙を進んでいることを知った。

そしてはやぶさ2を打ち上げるJAXAが、その時に発表したキーメッセージを見つけた。宇宙に飛び立つほど大きな事はできないだろうけど、小さくとも僕にとってはまだ見ぬ次の生活へ、ゆっくりと飛び出していけるよう拝借したい。

 

挑戦が力を生み、

継続が力を深める。

 

今年も1年、お疲れ様でした。